ここでは、血糖値の改善に効果的な運動法や、最適な運動量・時間などの情報をまとめています。

運動で血糖値を下げられる理由

適度な運動を続けていると、インスリンの抵抗性を高め、同時に脂質の代謝改善の効果が期待できます。これにより、血糖値の改善につながります。

また、運動によって体内の脂肪細胞が減少するため、脂肪細胞が生産するアディポサイトカイン(インスリンの働きを妨害する物質でメタボリックシンドロームの原因と考えられている)の分泌量が減少。肝臓や筋肉における糖の処理能力が向上し、血糖値をさらに安定させます。

血糖値の改善に有効な運動をチェック

運動の種目

筋肉が使われることによって糖や脂肪酸が消費されるので、全身の大きな筋肉を動かす有酸素運動が効果的です(例:ウォーキング、ジョギング、水泳、自転車など)。

運動の時間

運動によって体内で消費される物質の種類は、運動の持続時間によって変化します。運動開始後10分程度までは、筋肉に蓄えられた筋グリコーゲンが消費されます。運動開始10分後以降には血液中の糖が、15分後以降には遊離脂肪酸(FFA。体内の中性脂肪が分解して血液中に放出されたもの)が筋肉のエネルギー源として消費されます。

血糖値を下げ中性脂肪を減少させるためには、1回の運動時間を20分以上とることが望ましいということになります。

運動の程度

同じ時間続けるのでも、運動量によって消費されるエネルギー量は違います。血液中の糖や遊離脂肪酸を消費させるには、適度な運動(心拍数が100から120程度、「少しきつい」と感じるくらい)を平均的に行うのが効果的で、過度の運動は必要ありません。

あまり激しい運動を長時間続けると血中のFFAが増加し、かえってインスリンの働きを妨害することになってしまいます。

運動の頻度

血糖値を下げるには継続的な運動の習慣によって、糖の処理能力を持続させる必要があります。理想としては、毎日適度な運動ができればいいのですが、時間が取れないなどの理由で難しい場合は、少なくとも週3日以上の運動を行うようにすると良いでしょう。

体力に応じた運動を心がける

運動不足の人がいきなり過激な運動を行うと、心臓に負担がかかり、時には危険な状態に陥ることもあります。血糖値を下げるための運動を行うときには、まず最初に医師のチェックを受けて、適度な運動量をアドバイスしてもらう必要があります。

特に糖尿病の薬を服用している人は、運動中に高血糖や低血糖になる危険もありますので、薬を処方している医師に相談してください。

運動のタイミングとしては、食後1時間ぐらいに行うのが効果的と言われています。また、1週間の合計運動時間が150分以上になるようにすると効果的という研究結果も出ているので、運動の頻度に応じて1回の運動時間を調整すると良いでしょう。